息子が過敏性腸症候群になって

息子が過敏性腸症候群と診断されて、本人の生活は一変し、私の心は壊れていきました。

親にしてもらったこと

育児の中で、
自身の子供時代を振り返り、重ねることってあると思います。


私の自慢をしますと。


両親は自営業で、とても忙しく、ほぼ年中無休。
謹厳実直で愚痴も悪口も言わず、私たち兄妹3人を育ててくれました。
母方の祖父母宅に預けられることも多かったです。


ただですね。。。
母は料理がとても苦手。


小学校の3、4年生くらいから、親にお弁当を作ってもらったことはありません。社会見学や遠足など、自分で作って持って行きました。家族の夕食を作ることも多かったです。私には兄も姉もいますが、私が料理担当でした。
高校3年間は、毎朝自分でお弁当を作って登校しました。


片田舎で、自宅は、小学校も中学校も学区の最南端にありましたので、小学校は徒歩40分~1時間くらいかけて通学。小学校1年の時は、真夏の帰宅途中に、気を失ったことがあります。今思えば、熱中症かと・・・。
中学校は、自転車で50分くらいかけて通学。
大通りは交通量が多くて危険という、一昔の時代ですので、迂回して迂回して・・・といった通学路でした。


学生時代、親に送迎してもらった記憶がほとんどありません。
どうしても自力で帰ることができない高熱で、2回迎えにきてもらっただけです。


忘れ物を届けてもらうとか、授業参観に来てもらうとか、運動会に祖父母と両親で応援に来てもらうとか、そんなことはなかったです。


傍目には、可哀想な子に映るかもしれませんが、当人はあまり気にしていませんでした。自身が気にしていないので、友達を羨ましいと思った記憶もないのですが、もしかしたら、そんなお宅もちらほらあった時代なのかもしれません。


自分がやってきたことを、息子に強いるつもりはありませんが、
さほど親に甘えずにやってきた自負はあります。


自分の子育てとあまりにも違いすぎて、私の基準になるものがなく、息子に対してどう接して良いものか・・・戸惑っています。

過保護

私は、過保護でしょうか。
どこまでが放棄で、どこまでが過保護なのでしょうか。


息子が滞りなく日常が送れるように
義務的に家事をこなします。


息子の体調を確認してからでは間に合いません。
例えば、朝ごはん、お弁当、朝の送迎


腹痛の程度によるのですが。


朝ごはんを用意しても、食べない時があります。
息子が登校しないと言った日は、お弁当は冷蔵庫に入れておくのですが、
息子が食べることはありません。
登校したとしても、お弁当に箸をつけずに持って帰ってくることがあります。
朝、駅まで車で送っても、1時間も2時間も車から降りられず「休みたい」と言う息子を、そのまま家に連れて帰ってくることもあります。
こんな事が1週間に何度かあります。


空虚感、徒労感、脱力感などなど
心の疲労が確実に積み重なり、
自分の中の何かが壊れてしまいました。


息子に振り回され、仕事に遅刻することは多々ありましたが、
一度も休んだことのない仕事をとうとうお休みしました。


家で号泣しました。


息子は別室にいましたが、一部始終を知っています。


息子にとっては、何の前触れもなく母親が泣いていることが
理解できず、ただただ不思議に思ったのではないでしょうか。

朝の送迎

朝、息子が家を出るまでには、かなりの時間を要します。
毎朝、腹痛+下痢 or 腹痛+便秘で、トイレに約1時間こもります。
その後の動きも鈍く、「休みたい」と言い出すのではないかと
ドキドキしながら、通学バッグを持つのを待ちます。
息子が通学バッグを持つのが、出発のサインだからです。


その後、自力で登校させるべきか・・・遅刻防止の為に車で送るべきか・・・迷います。車で送る途中、コンビニでトイレをお借りすることもあります。駅に着いても、電車に乗る前には必ずトイレに寄ってから電車に乗ります。こんな諸々もあり、1本でも早い電車に乗って欲しいので、「送ろうか」と言ってしまう駄目な母親。「この子は病気だから・・・」と甘やかしているのです。


この件、どうして良いのかわからなくて、専門の先生にお尋ねしたのですが、賛否あって。


「体調の良し悪しは本人しか分からないことですし、本人が送って欲しいと言うのなら、可能な限り駅まで送ってあげて下さい。サポートだから、甘やかしているのではありません。大丈夫ですよ」とおっしゃる先生。


「大人になってもお母さんがお手伝いしていく訳にもいきませんからね。多少、厳しいこと大変なことがあっても良いかもしれません。良い経験になるかもしれません」とおっしゃる先生。


息子が過敏性腸症候群を発症して、自分の子育てを全否定された気がしました。それから、私はすっかり臆病になって、一つ一つ誰かに相談してYESと言ってもらわないと行動できなくなってしまいました。